日本の通信が激変?NTT光サービス卸の本当の狙い

日本の通信が激変?NTT光サービス卸の本当の狙い

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総務省容認NTT光コラボレーションモデルは2015年早々から開始

NTTドコモの固定回線セット割引だけのための光コラボレーションモデルなのか?

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【追記】総務省により光コラボレーションモデルが容認されました。2015年から事業開始が予定されています。(追記終わり)

2014年5月13日にNTT東西により発表された、光通信回線のサービス卸「光コラボレーションモデル」。NTT東西が宅内装置ONUの直前までのアクセス区間を施工し、ユーザーへのサービス提供は回線の卸売により各事業者が行います。

これまではルーターに組み込まれていたONUも、各事業者が独自に様々な機器に組み込めるよう、名刺サイズの超小型ONUを開発し仕様を開示しました。

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早ければ第3四半期にも開始する予定の「光コラボレーションモデル」。KDDIを中心に他の通信事業者は反対を表明しています。過去に以下の記事を書きましたが、光回線卸を開始すると予想もしないことが起こる可能性があります。

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NTTの本当の狙いはなんなのでしょうか?

NTT光コラボレーションモデルで光ファイバーの利用率最大化とコスト削減

NTT光コラボレーションモデル発表時には、NTTドコモの固定回線セット割引を実行する為のものという見解が圧倒的でした。それもあるでしょうが、それだけのために光回線を全面的に開放することがあるでしょうか?

NTT光コラボレーションモデルで一時的に収益は減るでしょうが、それ以上に得られるメリットは意外に多そうです。

FTTHの顧客争奪戦がなくなる

現在一般客への光回線FTTHは全体の伸びが鈍化しており、既存顧客の争奪戦になっています。家電量販店へ行くと値札に「光回線とセットなら○万円引き」等書いているのを目にすると思います。しかもそうやって獲得した顧客も一定期間を過ぎるとすぐに別のキャリアへ移ってしまいます。携帯電話のMNP同様、キャリア移行時のキャッシュバックや優待欲しさに移り続ける人が一定数いるのです。

固定回線の場合、携帯電話のように設定を変えるだけでは終わりません。物理的にケーブルを引き込んでいるので、解約時には工事費が発生します。解約時の工事費はユーザー負担になっていますが、事務処理などを考えるとユーザー負担分よりコストがかかります。

光コラボレーションモデルによりNTT東西の光回線を使って、各事業者がサービスを行うようになれば、顧客争奪戦は各事業者が行います。NTT東西は顧客獲得にかかるコストが不要になります。さらにユーザーが別事業者に乗り換えたとしても、移行先がNTT東西の光回線を使っていれば、ユーザー宅内の装置を交換または設定変更するだけで対応出来ます。

グループ会社NTTドコモやNTTcomと移動体、固定のセット割が可能

NTTグループとして一番際立つメリットはこれでしょう。これまでは規制によりNTTグループ間でセット割引などは行えませんでした。しかしグループ外の会社も含めて光回線を開放して卸すとなれば、NTTドコモ自身が光回線を提供する事業者となる為、固定と携帯のセット割引が可能です。

対してKDDIはすでに自前で光回線を用意したり、CATV事業者や各地の電力系通信事業者と組んでセット割を行っているため、NTT光コラボレーションモデルに断固反対しています。いつもはKDDIと同じく反対する側のソフトバンクは、NTT光コラボレーションモデルに関しては、自身もセット割を行える可能性がある為、賛成とも反対とも表明していません。

ユーザーサポートコストを削減できる

ユーザーへ直接販売するには当然サポートが必要です。特にFTTHの場合はユーザーが使用する環境が千差万別で、まずどこが悪いのかを判明させるまで相当時間を要します。恐らくNTTのサポート電話要員も相当数抱えているでしょう。そういった一番面倒な部分を各事業者へお任せ出来るというメリットは大きいでしょう。

さらに回線卸先の各事業者より、これまでのノウハウを生かしたサポート業務を請け負えば、そちらの収入も期待できそうです。

価格競争がなくなる

これまでは他社が値下げやキャンペーンを開始すれば、それに対応する必要がありました。光コラボレーションモデルなら、光回線卸料金を決めるだけです。現在想定されるのは携帯電話とのセット割引ぐらいですが、今後様々なサービスとのセット割引が登場して、光通信回線自体はタダ同然で使える時代が来るかもしれません。そうなったとしてもNTT東西は卸回線料金収入を得ることが出来ます。

実際光コラボレーションモデルは実行されるのか?

NTT東西だけではこれ以上光ファイバー利用率を上げることが出来ない。無駄なコストばかりかかる。という状況を打破する為のNTT光コラボレーションモデルなのでしょう。

上記のメリットからNTT東西がただ、NTTドコモのセット割引目的で光回線卸を実行するのではないと考えます。恐らく実行されれば、既存の他通信事業者はかなり厳しくなるでしょう。この点を総務省がどう判断するかだと思います。

準備は着々と進んでいるようです。光回線卸サービス自体が世界発ですので、サービス開始によりどんなプレイヤーが登場するのか?過去記事で書いたように、海外の事業者が鳴り物入りで参入して、国内の通信事業者を駆逐するのか?

今後の情報に注目したいと思います。

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