ゲーム音楽の神「3音で充分」ドラクエ作曲者すぎやまこういち先生トーク抜粋

ゲーム音楽の神「3音で充分」ドラクエ作曲者すぎやまこういち先生トーク抜粋

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2014年8月10日放送のNHK-FM「今日は一日”ゲーム音楽”三昧」ゲストすぎやま先生はやっぱスゴイ

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先日8月10日の12時15分から10時間放送されたNHK-FM「今日は一日”ゲーム音楽”三昧」聴きましたか?4年ぶりのゲーム音楽三昧ということで、私も全部は聴けなかったものの楽しみました。

途中いろいろな方がゲスト登場し、貴重なエピソードを語っておられました。私の好きなイトケンこと伊藤賢治さんも登場して「はあ聴いて良かった」と思っていたところに最後に登場したのが、ドラゴンクエストシリーズ作曲で超有名な「すぎやまこういち先生」です。

それまでに登場したゲストの方もスゴイのですが、すぎやま先生の話しは特に面白かったのですこし紹介と感想。

ラジオ放送部分は引用で入れています。(灰色背景)

ゲーム音楽に携わるキッカケはゲームアンケートの回答

これは比較的有名なエピソード。本人が語られると面白いです。

高橋名人:ゲーム音楽に携わったキッカケは将棋ゲームのアンケートに答えたことだとお聞きしましたが?

すぎやま先生:そうなんですよ将棋はヘボなくせに、将棋ゲームをやってみて「うーーん。序盤の駒組みがどうもイマイチなんですよ」なんて、すっごい生意気な事を書いて出したら、その会社の担当者の人がたまたま僕の名前を知っていて、で一番偉い人は「名前がひらがなで書いてあるから小学生じゃないか?」と。「いえ!違いますよ専務。作曲家の人ですよ。」、「じゃあ電話してみよう」ってことで電話かかってきまして、「すぎやま先生ゲーム音楽をやりませんか?」「やります!」。将棋で言うとノータイムで返事しました。

高橋名人:時期的には将棋のゲームだから80年台の前半か真ん中ぐらいですかね?あと、初めてのゲーム音楽はその時のウィングマン2ですよね?これはどんな雰囲気で作られたんでしょう?

すぎやま先生:「まあとりあえず何かやってみませんか。いいですよなんでも。」ということでゲームの内容をチラチラと見せてもらって、でパパっと作ったんですけどね。そしたら意外にウケが良くて、後もドンドンお願いしますよ。ってな話しになったんですよね。

この将棋のアンケートを発見した担当の方、有能すぎる。この出会いが無ければドラゴンクエストが存在していなかったかもしれませんね。

3音あれば充分

3音あれば充分。その楽器らしいフレーズによってその楽器らしく聴こえる

高橋名人:先生の曲を聴いていると、木管楽器3本でやってるオーケストラのようにも聞こえるんですよ。昔のファミコンって3音しかなかったじゃないですか。

すぎやま先生:序曲とエンディングはなんと3トラックも使えた。ゲーム中は全部2トラックだったんですよ。それが3トラックあれば充分だという意識で作りました。っていうのはね。メロディとバスの動きがあれば、それだけでハーモニーからすべて表現出来ちゃう。でさらに1音使えた。充分でしたね。

深川アナ:制約を感じて苦労したというより、もう充分だと。

すぎやま先生:充分それで出来る。それとPSGのあの音色しか無くても、たとえばいかにもその楽器らしいフレーズによって、聴こえるんですよ。たとえば「序曲」でいえばその曲の2音で動くその動きがフレーズがいかにもホルンらしいフレーズでありハーモニーであれば、ちゃんとホルンらしく聴こえる。そういう効果があるんです。

このはなしが一番スゴイな!と思ったポイントです。「3音あれば充分」にしびれました。さらに楽器らしいフレーズや音の動きで、ホルンならホルンらしくちゃんと聴こえる。というのは音楽が出来ない私でも確かに聴こえるわと思いました。このはなしの後に流れたファミコン音源の曲を聴いて、すごく納得しました。

音楽を作るとき「ジワジワジワと長く愛される音楽」それを目指している

高橋名人:先生としてはゲーム音楽を作るうえで、心がけていることがあるということなんですけど。

すぎやま先生:何回聴いても飽きない音楽。ヒット曲を狙うときにはインパクトをバーンとして売れれば良いと。だけどそういったブームってのは1か月かそこらでしぼみますよね。ではなくてジワジワジワと長く愛される音楽。それを目指しました。

すぎやま先生:それを考えた時にクラシック音楽バッハ、モーツァルト、ベートーヴェンをはじめ、あーいうクラシック音楽は全人類が何百年聴いててもまだ飽きない。それを目指すべきだと思いました。ゲーム音楽何回聴くかわからないでしょ、10回聴いて飽きちゃう曲じゃあしょうがない。

ドラクエⅠの時からオーケストラの音で発想して作曲している

高橋名人:スーパーファミコンで可能になった音とかここまで拡げることが出来たんだよ。っていうことはありますか?

すぎやま先生:基本的にはドラゴンクエストⅠの時から曲を発想するときには、もうオーケストラの音で発想して、それをファミコンだったらどうやって、3トラック、2トラックに落とし込むか。スーパーファミコンの場合はオーケストラで発想した音楽を、スーパーファミコンで可能な音色とトラック数にどう絞るか。そういう作業ですから、基本的には違わないのかな。

高橋名人:元がオーケストラだから形を変えればどうにでもなるっていう。

すぎやま先生:極端に言えば、どんな音源であろうと、なんであろうとメロディは変わらないじゃない。って開き直ってます。

すぎやま先生が音楽を小手先のテクニックよりも、メロディを大切にしていることが伝わってきますね。ここから「3音あれば充分」に繋がるんでしょうね。

最終決定権は堀井雄二さん

高橋名人:ドラゴンクエストⅩは歴代シリーズの名曲が印象的に使われてますよね。これはやっぱり先生の考えで使おうということにしたんですか?

すぎやま先生:いや、打ち合わせで僕からも提案しますけれど、やっぱり作者の堀井雄二さんが最終的に決断しますね。堀井雄二さんから「これをここで使いたい」という案が出てきます。

高橋名人:ほかの作品で釣りのシーンだったのが、戦闘曲になったりとか。

すぎやま先生:そういうこともあるし、僕がフィールドの曲のつもりで書いたものが、堀井さんが「これ街に良い」なんて言ってポンと街になったり、堀井さんの感覚が最終的に決めるんですね。それが良いと思ってます。

ドラゴンクエストシリーズのゲームデザイナーである堀井雄二さんが最終決定権を握っている。あたりまえですが、すぎやま先生の堀井雄二さんを全面的に信頼している感じが良いですね。この関係があるからドラクエシリーズが、今でも人気シリーズとして続いているのでしょう。

オーケストラは「音楽の一番のごちそう」

高橋名人:先生はドラゴンクエストのオーケストラコンサートを精力的に行ってますけれど、オーケストラコンサートの楽しさってどんなところですかね?

すぎやま先生:オーケストラコンサートをやっているのは、僕の気持ではオーケストラ音楽っていうのは「音楽の一番のごちそうですよ。」っていう気持ちなんですよ。みなさんに音楽の一番のごちそうの味を知っていただいて、これは人生にとって大きなプラスでしょう。料理のフルコースみたいなもんで、ピッコロ、フルートから始まりコントラバスまで何十種類の音色で組み立てたものですよ。大変なごちそうですよ。この味をみなさんに知ってほしいよ。ということでオーケストラコンサートをやっています。

他にも健康の秘訣は「喫煙」と言って場が固まったり、ロンドンフィルのバス隊がトルネコのテーマをアドリブで弾いてくれたエピソードなど盛りだくさんでした。すぎやまこういち先生のはなしからは「音楽好き」が溢れてて、聞いていて楽しかったです。結構な頻度でドラゴンクエストコンサートやっているので、興味ある方は行ってみてはいかがでしょう。

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