NTT東西の光回線卸売りで海外事業者に独占される恐れ

NTT東西の光回線卸売りで海外事業者に独占される恐れ

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NTT回線を使ったGoogleファイバーやamazonやAppleの自前サービスが来たら対抗できるのか?

NTT東西が「光回線卸売り(光コラボレーションモデル)」を2014年10月頃から開始と発表

光コラボレーションモデル説明

2014年5月13日、NTT東西は「フレッツ光」で提供中の光アクセスサービスを他社に卸売りする「光コラボレーションモデル」の提供を発表しました。2014年10月~の提供開始予定とのことです。

少し分かりにくいかもしれませんが、簡単に言うとNTTが提供している「フレッツ光」の回線を使って、他社が自分の会社のサービスとして提供することが出来ます。現在携帯電話で利用者急増中の「MVNO」サービスの光回線版です。
このような「光回線サービス卸売り」事業は世界発です。

これまでは光ファイバー貸し(ダークファイバー)

NTT光ファイバー貸しイメージ

これまでもNTT東西の光ファイバーを使って他社が光回線を提供することは可能でした。その場合はNTT東西の局から特定の電柱まで光ファイバーを1心借りるという形をとっています。
その光ファイバーをスプリッタ(カプラとも言います)で分岐し、複数ユーザーに光回線を提供することが出来ます。この場合上記イメージ図にもある通り、スプリッタから先にたくさんユーザーが付かないと、まったく儲かりません。またNTT東西の局内に自社設備を構築する必要がありコストもかかります。
この問題についてソフトバンクの孫社長は事あるごとに、1分岐貸しを行うようNTTへ提案し続けていました。

今後はNTT東西の光回線を利用するので自社設備不要

光回線サービス卸売りならば、NTTフレッツ回線を利用して自社サービスを行えるので、光回線部分に自社設備は不要です。当然お客様宅内の装置(ONU)は必要ですが、それだけで全国NTT東西が提供する光回線サービスを利用することが出来ます。
この「光回線サービス卸売り」についての詳細は7月~9月に決まるとのことです。

※総務省が光回線サービス卸売りにGOサインを出しました。詳しくは記事下の関連記事リンクをご覧ください。

NTTグループの狙いはNTTドコモの「固定セット割」だが、海外勢の参入でNTTも食われかねない

海外勢にNTTが潰されるイメージ

NTTグループの狙いはNTTドコモによる「固定回線とのセット割引」です。KDDIが「スマートバリュー」で固定回線とのセット割引を行っていますが、NTTドコモも同様のサービスを実施したいのでしょう。

法律による制限でNTTドコモとNTT東西が直接協力することは出来ません。今回NTT東西が光回線サービスの卸売りを、NTTグループ以外へも提供し、NTTグループの独占ではない状況を作ったことで、NTTドコモへも光の固定回線を提供出来ます。NTT東西の売上は減るでしょうが、NTTドコモがそれ以上に売上を伸ばすと考えているのでしょう。
当然先行するKDDIはこの「光回線サービス卸売り」に難色を示しています。こうなるといつもNTT東西と敵対関係になることが多いソフトバンクの動きが気になります。ソフトバンクにとっては「光回線卸売り」は、低コストで光回線を調達出来るため好都合かもしれません。

Googleやamazon、appleなど海外事業者が独自サービスを始めることも可能

国内だけを見ればNTTグループに太刀打ちできる事業者は限られており、NTT東西の光回線を卸売りしても、NTTドコモの売上が伸びるのならば良いと考えられるでしょう。しかし、世界的企業のGoogleやamazon、Apple、ほかに可能性があるところで、LINEやFacebookなど、これらの企業が本気で日本の通信事業に参入してきた場合、NTTグループは足元をすくわれるかもしれません。

特にGoogleはすでにアメリカで「Googleファイバー」というサービスを行っています。これまで日本市場に参入するには、各種申請の複雑さもあり難しかったでしょう。しかし「光回線サービス卸売り」があれば容易に参入出来ます。他の世界的企業も資金力を武器に「光回線卸売り」と「MVNO」で、固定から移動通信まですべて自前で提供可能になります。

5年後には国内通信事業者全滅というようなことにならないか、ちょっと心配です。

【関連記事】日本の通信が激変?NTT光サービス卸の本当の狙い

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