リチウム電池容量が倍増!サムスンの新技術の影響力

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現在民生用リチウムイオンバッテリーシェアトップはSAMSUNG

サムスン(SAMSUNG)がバッテリー容量を倍増させる技術開発に成功

More Energy: Samsung Develops Tech to Double Lithium Battery Capacity | BusinessKorea

ビジネスコリアによると韓国サムスンがスマートフォンやモバイル機器で主に使われる、リチウムイオンバッテリー容量を倍増させる技術の開発に成功したようです。

リチウムイオンバッテリーは負極に炭素材料(グラファイトなど)、正極にリチウム含有金属酸化物、電解液に有機電解液を用いたバッテリーで、エネルギー密度が高いため、小型なモバイル機器はほぼリチウムイオンバッテリーを使用している状況です。機器が小型になればなるほど、バッテリーのエネルギー密度が重要になってきます。現在もエネルギー密度を高めつつコストを下げる研究が各所で行われています。

そんな中サムスンが容量を倍増する技術開発に成功したということで、注目度の高いニュースですね。

サムスンが開発した技術は、シリコンの表面に導電性グラフェンをコーティングしたものを負極材料に用いることで、高密度かつ高耐久性を実現するそうです。3年後の実用化を目標としています。

このサムスンの開発成功を受けて各社研究にも影響が出そう

負極材料にシリコンを用いる研究は各社行っていましたが、今回サムスンがはじめて成功し、すでに各国で特許申請を行ったようです。これにより日本企業も含めリチウムイオンバッテリー技術開発に影響が出そうです。その他リチウムイオンバッテリーの密度向上技術開発動向を確認してみましょう。

GSユアサの「硫黄・多孔性カーボン複合体」正極材料の利用技術

2014年11月にGSユアサにより発表された、正極材料に「硫黄・多孔性カーボン複合体」を用い、負極にはシリコン系材料を備え、エネルギー密度を3倍にする技術です。

リチウムイオンバッテリーの大きなコスト要因は正極材料です。硫黄は低コストなため、コスト低減にも役立ちます。

ただしこの発表文章の中には「今後シリコン系負極の耐久性能を高めたのちに、2020年のサンプル出荷を目指す」と締めくくられており、今回サムスンが負極にシリコンを用いる特許を申請したことから、このGSユアサの新技術開発に影響が出そうです。

電解液ではなく固体を用いる「全固体電池」

トヨタなど自動車メーカーが開発を進めている「全固体電池」。アメリカでは全固体電池を商用化する為のスタートアップ企業Saktiが、全固体リチウム電池「Sakti3」を公開しました。現行のリチウムイオンバッテリーの2倍のエネルギー密度を持ちます。以下は公開されたSkuti3の技術概要を紹介する動画です。

Saktiに対しては英ダイソンも1,500万ドルの出資を発表しています。

全固体リチウムバッテリーについては、日本の自動車メーカー対Saktiの開発競争になりそうです。

バッテリー容量4倍に!ナノスフィア炭素

米スタンフォード大学により発表された技術は、ナノスフィア炭素の被膜で正極端子を覆うことで安全性を高め、イオンを正極に密集させることによりバッテリーを長く利用できるようになります。まだまだ商用段階にはなく時間がかかりそうです。

さすがに世界中で需要が高いバッテリー技術だけに、様々な研究が並行して行われています。もちろんリチウムイオンバッテリーの次の世代を狙った技術の研究も盛んです。研究成果がバッテリー技術のスタンダードと認められれば、ライセンス料など巨額の収入となりますし、電気自動車の普及や家庭用蓄電池の需要増など、まだまだバッテリー市場は大きくなります。

これからどんどん開発競争も激しくなりそうです。

日本はバッテリー市場で置き去りにならないか?

日本は民生用バッテリーシェアでリードしているかと思いきや、2013年頃からはトップシェアはサムスンです。日本のパナソニックは2位に転落しました。最近は元気を取り戻してきましたが、サムスンから首位を奪還するには数年かかりそうです。

先日、米テスラが発表した家庭用蓄電池「パワーウォール」の製造工場ギガファクトリー建築にあたり、パナソニックが協力しているようですので、まだまだ巻き返しは可能でしょう。

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リチウムイオンバッテリーの負極にシリコンを用いることで、性能を向上させる技術は重要な技術です。シリコンを用いながら寿命を延ばすことについて各所で研究が進められていました。ここを海外メーカーに抑えられることは厳しいことです。

電池はこれからますます重要な技術になるでしょうし、日本の開発者の方たちにも頑張って欲しいですね。

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